小賢しい
「小賢しい人」などのように使う「小賢しい」という言葉。
「小賢しい」は、音読みで「こざかしい」と読みます。
「小賢しい」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「小賢しい」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
小賢しいの意味
「小賢しい」には次の二つの意味があります。
1 利口ぶっていて差し出がましい。生意気である。
2 何かにつけて要領よく振る舞っている。悪賢くて抜け目がない。(出典:デジタル大辞泉)
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
小賢しいの意味①「利口ぶっていて差し出がましい。生意気である。」
「小賢しい」の一つ目の意味は「利口ぶっていて差し出がましい。生意気である。」です。
生意気な言動をして、周りに不快な気持ちにさせるようなことを言います。
具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・そうする必要もないのに、あまり小賢しいことは言わないことにしている。
(出典:米澤穂信『小市民シリーズ1 春期限定いちごタルト事件』)
・三つ年上の女の小賢こざかしい言葉を、あなたはよくまもってこられました。
(出典:松本清張『迷走地図(下)』)
・同じくなでしことて小賢こざかしい邪魔じゃまをしたごきょうやを黙だまって放っておくとは思えない。
(出典:有沢まみず『いぬかみっ!9』)
・唐様で書く三代目として、彼等の小賢しい態度を笑わざるを得ないのである。
(出典:小林一三『アーニイ・パイルの前に立ちて』)
類語
・生意気(なまいき)
意味:その柄ではないのに意気がった言動をすること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・小癪(こしゃく)
意味:性質がかたくなで、素直でないこと。(出典:デジタル大辞泉)
・洒落臭い(しゃらくさい)
意味:しゃれたまねをする。また、生意気である。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・倨傲(きょごう)
意味:おごりたかぶること。また、そのさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)
小賢しいの意味②「何かにつけて要領よく振る舞っている。悪賢くて抜け目がない。」
「小賢しい」の二つ目の意味は「何かにつけて要領よく振る舞っている。悪賢くて抜け目がない。」です。
よく悪知恵が働き、ずる賢く振る舞うことを言います。
具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・人間どもはよくこんな小賢こざかしい真似まねをするが、この島の民は別してそうだ。
(出典:丈月城『カンピオーネ! 1 神はまつろわず』)
・あの小賢しい師補がここを出ていくとき、引用してみせたのはなんだったか?
(出典:アン・マキャフリイ『パーンの竜騎士シリーズ(全16巻) 12 竜の反逆者』)
・ぼくは小賢しい知恵働きで人が隠している裏を読んだりしない。
(出典:米澤穂信『小市民シリーズ2 夏期限定トロピカルパフェ事件』)
・そこには小賢こざかしく生きてゆこうという知恵だけが地上を這ってゆく。
(出典:松本清張『空の城』)
類語
・ずる賢い(ずるがしこい)
意味:悪知恵がはたらく。(出典:デジタル大辞泉)
・悪賢い(わるがしこい)
意味:悪いほうによく知恵がまわる。(出典:デジタル大辞泉)
・上から目線(うえからめせん)
意味:人に対して露骨に見下した態度を取ること。(出典:デジタル大辞泉)
・驕慢(きょうまん)
意味:おごり高ぶって人を見下し、勝手なことをすること。(出典:デジタル大辞泉)