「あの人は県内でも有数の富裕な家柄だ」などのように使う「富裕」という言葉。
「富裕」は、音読みで「ふゆう」と読みます。
「富裕」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「富裕」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
富裕の意味
「富裕」には次の意味があります。
・財産が多くあって、生活がゆたかなこと。また、そのさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「富裕」をわかりやすく言うと「財産的に裕福であることやその様子」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・それは富裕な子のなかのひとりで、大勢の召使を持っている身ですから。
(出典:佐藤正彰訳『千一夜物語』)
・新田庄は富裕だと見做みなされてはいたが、六万貫は常識を超えた額だった。
(出典:新田次郎『新田義貞(下)』)
・村では最も富裕な家に数えられ、家族もみな仲が良いではないか。
(出典:岩井志麻子『ぼっけえ、きょうてえ』)
・この点に於て普通の大阪の多少富裕な家の遊び好きのぼんちに異らなかつた。
(出典:岡本かの子『上田秋成の晩年』)
・財産をどう分配するかが真剣味を帯びるのは、その富裕さのためであった。
(出典:綱淵謙錠『斬(ざん)』)
類語
・驕奢(きょうしゃ)
意味:非常におごっていて、ぜいたくであること。また、そのさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・華侈(かし)
意味:派手で、ぜいたくなこと。(出典:デジタル大辞泉)
・栄耀(えいよう)
意味:大いに栄えて、はぶりのよいこと。(出典:デジタル大辞泉)
・富饒(ふじょう)
意味:富んでゆたかなこと。また、そのものやそのようなさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・富豪(ふごう)
意味:大金持ち。財産家。(出典:デジタル大辞泉)