宿命
「宿命の敵」などのように使う「宿命」という言葉。
「宿命」は、音読みで「しゅくめい」と読みます。
「宿命」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「宿命」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
宿命の意味
「宿命」には次の意味があります。
・生まれる前の世から定まっている人間の運命。宿運。(出典:デジタル大辞泉)
生まれた時点で家柄や人間関係、環境等で既に決まってしまっていることを表します。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・どうしてもその村へ行かねばならぬ宿命のようなものを感じていた。
(出典:半村良『わがふるさとは黄泉の国』)
・しかし悪いくじを引くのはわたしの宿命であって、こんどもそうだった。
(出典:デフォー/佐山栄太郎訳『ロビンソン・クルーソー』)
・自分はどうにもならぬ宿命的な力に支配されているのだ、と考えました。
(出典:バルザック/菅野昭正訳『谷間のゆり(上)』)
・私自身も中学時代にはこの種の宿命論に大きな魅力を感じていたのでした。
(出典:湯川秀樹『創造的人間』)
・宿命的な数分であったが、そのときわたしはそれを知らなかったのである。
(出典:ドストエフスキー/工藤精一郎訳『未成年(上)』)
類語
・先決(せんけつ)
意味:先に決めること。他に先立って解決すべきこと。(出典:デジタル大辞泉)
・命運(めいうん)
意味:身の定め。めぐりあわせ。運命。(出典:デジタル大辞泉)
・天運(てんうん)
意味:天から与えられた運命。自然の理法。(出典:デジタル大辞泉)
・運命(うんめい)
意味: 将来の成り行き。今後どのようになるかということ。(出典:デジタル大辞泉)
・宿因(しゅくいん)
意味:現世に影響を及ぼす前世の行為。前世の因縁(出典:デジタル大辞泉)