宥める
「泣きじゃくる妹を宥めた」などのように使う「宥める」という言葉。
「宥める」は、訓読みで「なだめる」と読みます。
「宥める」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「宥める」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
宥めるの意味
「宥める」には次の意味があります。
・怒りや不満などをやわらげ静める。事が荒だたないようにとりなす。(出典:デジタル大辞泉)
言い換えると、憤慨していたり文句を言っていたり、涙を流すなど感情が高ぶっている人を落ち着かせようとすることです。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・母親が子どもを宥めるような、困りながらも楽しんでいるような、不思議な声だった。
(出典:麻生俊平『ザンヤルマの剣士 第三巻 オーキスの救世主』)
・床に手をついて涙目になってしまった埜々香を宥めるのも一苦労だった。
(出典:谷川流『電撃!!イージス5 第1巻』)
・「まあ、そう言うな」 呆れが怒りに変化する前に、達也が妹を宥める。
(出典:佐島勤『魔法科高校の劣等生 9 来訪者編 <上>』)
・ヴィクトリアのまるで発作のような状態は、夫に宥められておさまった。
(出典:山本道子『ベティさんの庭』)
・一度二度喧嘩して逐い出したこともあるが、初めの時はこっちが宥めて連れて帰り、二度目の時は、女の方から黙って帰って来た。
(出典:徳田秋声『新世帯』)
類語
・慰める(なぐさめる)
意味:なだめる。すかして落ち着かせる。(出典:デジタル大辞泉)
・あやす
意味:機嫌をとってなだめすかす。(出典:デジタル大辞泉)
・賺す(すかす)
意味:機嫌をとって、こちらの言うことを聞き入れるようにさせる。(出典:デジタル大辞泉)
・宥め賺す(なだめすかす)
意味:機嫌をとって、相手の気持ちをやわらげる。また、相手の心をやわらげて、こちらの都合のいいようにしむける。(出典:デジタル大辞泉)
・機嫌を取る(きげんをとる)
意味:人の気分を慰めやわらげるようにする。人の気に入るような言動をする。(出典:デジタル大辞泉)