完膚
「完膚なきまで叩きのめす」などのように使う「完膚」という言葉。
「完膚」は、音読みで「かんぷ」と読みます。
「完膚」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「完膚」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
完膚の意味
「完膚」には次の意味があります。
・傷のない、完全な皮膚。また、傷のない箇所。多く打消しの語を伴って用いる。(出典:デジタル大辞泉)
「完膚」という言葉は多くの場合「完膚ない」という打消しの言葉を伴います。「完膚ない」は「無傷な個所がないぐらいボロボロ」という意味になります。
具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・まいったとは言いたくない。しかし完膚なきまでの敗北であることは骨身にしみてわかっていた。
(出典:三好京三『琥珀の技 三船十段物語』)
・これだけ大きな勝負に出て、完膚なく負けたのだから、そのくらいは仕方あるまい。
(出典:吉行淳之介『犬が育てた猫』)
・俺が殺したネロ・カオスよりも完膚ないよーな無 惨な死に方で。
(出典:奈須きのこ『歌月十夜-30 盛夏祭宴』)
・そうすれば、彼がいかがわしい贋者だということが完膚ないまでに暴露されてしまうのだ。
(出典:フレドリック・ブラウン『発狂した宇宙』)
・宗一郎の欠点は、怒りだすと相手を完膚なきまで叩きのめしてしまうことだ。
(出典:佐藤正明『ホンダ神話 教祖のなき後で(上)』)
類語
・無事 (ぶじ)
意味:健康で元気なこと。つつがないこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・無傷(むきず)
意味:健康で元気なこと。つつがないこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・無瑕(むか)
意味:きずのないこと。むきず。(出典:デジタル大辞泉)
・完璧(かんぺき)
意味:欠点がまったくないこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・無欠(むけつ)
意味:足りないところがないこと。欠点がないこと。(出典:デジタル大辞泉)