姦淫
「姦淫罪」などのように使う「姦淫」という言葉。
「姦淫」は、音読みで「かんいん」と読みます。「奸淫」とも表記できます。
「姦淫」とは、どのような意味の言葉でしょうか？
この記事では「姦淫」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
姦淫の意味
「姦淫」には次の意味があります。
・男女が道義に反する肉体関係を結ぶこと。不倫な情事。（出典：精選版 日本国語大辞典）
言い換えると、男女の不法な性の交わりのことです。
法律では「性交」を意味し、男性が女性の膣内に陰茎を入れる行為のことを指します。
一般には既婚者が配偶者以外の者と性の交わりを持つことを指しますが、未婚者についても淫らに性的関係を持つ、あるいは淫らな想像をすることを指す場合にこの言葉が使われることもあります。
また、宗教によって「どの行為を姦淫とするか」という解釈は異なっています。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・すべて色情をいだきて女を見る者は、すでに心のうちに姦淫したるなり。
（出典：山田風太郎『忍法関ヶ原』）
・心において一度も窃盗をしたことのない者、姦淫をしたことのない者がない。
（出典：三木清『親鸞』）
・昔は他の男を見て心を動すものは既に姦淫したのと同じだという考え方もあったが、自分は一概にそうは思わない。
（出典：与謝野晶子『私の貞操観』）
・行きずりの男と姦淫した母親を軽蔑する、模範的で信仰深い神父の手に。
（出典：奈須きのこ『Fate／hollow ataraxia 本編のみ ver1.00ルビあり』）
・誘いに応じて車に同乗した女性三十五名のうち十数人と姦淫、獣欲を満たしていた。
（出典：大塚公子『死刑囚の最後の瞬間』）
類語
・姦通（かんつう）
意味：道徳や法にそむいた関係をもつこと。特に、既婚者が、配偶者以外の異性と肉体関係をもつこと。（出典：デジタル大辞泉）
・密通（みっつう）
意味：肉体関係をもつことが許されない二人が、ひそかに関係すること。（出典：デジタル大辞泉）
・私通（しつう）
意味：肉体関係をもつことが許されない二人が、ひそかに関係すること。（出典：デジタル大辞泉）
・内通（ないつう）
意味：（肉体関係をもつことが許されない二人が）ひそかに関係すること。（出典：デジタル大辞泉）
・不貞（ふてい）
意味：配偶者や恋人がいながら性的純潔を守らないこと。また、そのさま。（出典：デジタル大辞泉）
