妾
「妾がいる」などのように使う「妾」という言葉。
「妾」は、訓読みで「めかけ」と読みます。
「妾」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「妾」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
妾の意味
「妾」には次の意味があります。
・正妻の外に、養い愛する女。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「めかけ」という読みは、「目をかける」から来ています。
明治時代の頃までは世間一般的にその存在は認められていたそうです。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・この又あとに結論があって、私の妾にしろとでもいうのであろうか。
(出典:坂口安吾『日月様』)
・妾のお早に子供でもあればお家騒動とも思われるが、お早に子供は無い。
(出典:岡本綺堂『半七捕物帳』)
・でもそれは妾達にとり、特に父にとりましては、大打撃なのでございます。
(出典:国枝史郎『名人地獄』)
・みんなはその妾を自分のほんとうのお母さんを、栄ちゃんと呼んでいた。
(出典:大杉栄『自叙伝』)
・その他妾は幾人ゐるか分からないといふのだが、これも一つの看方である。
(出典:斎藤茂吉『人麿の妻』)
類語
・側妻(そばめ)
意味:本妻以外にそばに置く妻。めかけ。(出典:デジタル大辞泉)
・二号(にごう)
意味:めかけのこと。本妻を一号と見立てていう。(出典:デジタル大辞泉)
・寵姫(ちょうき)
意味:君主や諸侯の特にお気に入りの女。愛妾。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・情人(じょうじん)
意味:恋愛関係にある人。情事の相手。愛人。(出典:デジタル大辞泉)
・囲い者(かこいもの)
意味:こっそり別宅などに住まわせておく情婦。(出典:デジタル大辞泉)