奮闘
「奮闘する日々」などのように使う「ふんとう」という言葉。
「奮闘」は、音読みで「ふんとう」と読みます。
「奮闘」とは、どのような意味の言葉でしょうか？
この記事では「奮闘」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
奮闘の意味
「奮闘」には次の二つの意味があります。
1力をふるって戦うこと。奮戦
2力いっぱい努力すること。（出典：デジタル大辞泉）
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
奮闘の意味①「力をふるって戦うこと。奮戦」
「奮闘」の一つ目の意味は「力をふるって戦うこと。奮戦」です。
一つ目の意味をわかりやすく言うと、全力を出し、ちからの限り戦うことをあらわす言葉です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・龍馬は、徳川を守ろうと一人必死で奮闘している海舟があわれになった。
（出典：つかこうへい『龍馬伝 野望篇』）
・全員の表情は緊張して、誰も最後の瞬間まで奮闘する決意を示した。
（出典：ヴェルヌ／村上啓夫訳『海底二万リーグ(下)』）
・それから戦闘が始まって大変奮闘したことになっております。
（出典：海音寺潮五郎『さむらいの本懐』）
・口垂の奮闘に頼っていた賊の兵たちは、口垂と離され、崩れかけている。
（出典：黒岩重吾『白鳥の王子 ヤマトタケル 2 西戦の巻(上)』）
類語
・争闘（そうとう）
意味：あらそいたたかうこと。闘争。（出典：デジタル大辞泉）
・戦（いくさ）
意味：「戦い」「戦争」のやや古風な言い方。（出典：デジタル大辞泉）
・闘争（とうそう）
意味：相手に勝とうとして争うこと。争闘。（出典：デジタル大辞泉）
・格闘（かくとう）
意味：互いに組み合ったり打ち合ったりして争うこと。うちあい。また、比喩的に、一所懸命物事にとりくむこと。（出典：精選版 日本国語大辞典）
奮闘の意味②「力いっぱい努力すること。」
「奮闘」の二つ目の意味は「力いっぱい努力すること。」です。
二つ目の意味をわかりやすく言うと、ありったけの力を使って努力をすることです。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・終わってみれば、弁護士の奮闘だけが記憶に残った裁判だった。
（出典：佐藤賢一『王妃の離婚』）
・正直言って、前の奮闘で、エルネギーを出しきった感もあるからね。
（出典：かんべむさし『かんちがい閉口坊』）
・皆さんが、株主総会で僕の取締役選出に奮闘してくれるのを期待しています。
（出典：大藪春彦『蘇える金狼 完結篇』）
・そして、月曜日の朝。ミチルはここしばらくの奮闘がこたえたのか、珍しく朝寝坊をしてしまった。
（出典：椹野道流『鬼籍通覧1 暁天の星』）
類語
・精励（せいれい）
意味：勉学や仕事などに精を出してつとめ励むこと。（出典：デジタル大辞泉）
・取組む（とりくむ）
意味：全力で事にあたる。（出典：デジタル大辞泉）
・精勤（せいきん）
意味：仕事や学業などにまじめに励むこと。（出典：デジタル大辞泉）
・尽力（じんりょく）
意味：ある目的の実現のために、力を尽くすこと。（出典：デジタル大辞泉）
