夢遊病
「夢遊病のように歩き回る」などのように使う「夢遊病」という言葉。
「夢遊病」は、音読みで「むゆうびょう」と読みます。
「夢遊病」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「夢遊病」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
夢遊病の意味
「夢遊病」には次の意味があります。
・睡眠中に自然に、または発作的に起きだして活動し、再び眠りについて、この間の行動を記憶していないことを繰り返す病的症状。睡遊病。夢中遊行症。夢遊症。夜遊病。(出典:精選版 日本国語大辞典)
神経質な人や、小児などの正常人に見られます。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・良は激しく唇をかみしめ、夢遊病者のように舞台の光の中へ出ていった。
(出典:栗本薫『真夜中の天使2』)
・ときどき夢遊病者のようにぼんやりと無関心でいるようなときがある。
(出典:シムノン/長島良三訳『メグレと首なし死体』)
・まさか夢遊病を起こして、心にもないことを書いたわけじゃないでしょう。
(出典:横溝正史『金田一耕助全集 [金田一耕助ファイル1] 横溝正史 「八つ墓村」』)
・最初、自分が夢遊病者だとわかった時、彼はどれほど驚いたことであろう。
(出典:江戸川乱歩『江戸川乱歩全短編1 本格推理I』)
・散歩の習慣がついてからしばらくして、私は夢遊病者だ、という噂が立った。
(出典:藤原作弥『聖母病院の友人たち ―肝炎患者の学んだこと―』)
類語
・半睡半醒(はんせいはんすい)
意味:半ば目覚め、半ば眠っていること。(出典:四字熟語を知る辞典)
・白日夢(はくじつむ)
意味:白昼夢ともいう。夢に似た意識状態が覚醒時に現れるもの。内容は概して願望充足的である。また,単なる空想より現実性を帯びている。(出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典)
・レム睡眠(レムすいみん)
意味:睡眠の一つの型で、身体は眠っているが、脳は覚醒(かくせい)に近い状態にある睡眠をいう。レム睡眠の名は、この睡眠の特徴的な現象の一つである急速眼球運動rapid eye movement(REMと略す)によっている。ほとんどの夢の体験はこのレム睡眠のときにおこるため、夢見(ゆめみ)睡眠とよばれることもある。(出典:日本大百科全書(ニッポニカ))
・ノンレム睡眠(ノンレムすいみん)
意味:レム睡眠以外の、深い睡眠の時期。非レム睡眠。徐波睡眠。(出典:デジタル大辞泉)
・朦朧(もうろう)
意味:意識が確かでないさま。(出典:デジタル大辞泉)