多彩
「多彩な変化球」などのように使う「多彩」という言葉。
「多彩」は、音読みで「たさい」と読みます。
「多彩」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「多彩」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
多彩の意味
「多彩」には次の二つの意味があります。
1 色の種類の多いこと。いろどりが多く美しいこと。また、そのさま。
2 変化や種類が多くにぎやかなこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
多彩の意味①「色の種類の多いこと。いろどりが多く美しいこと。また、そのさま。」
「多彩」の一つ目の意味は「色の種類の多いこと。いろどりが多く美しいこと。また、そのさま。」です。
わかりやすく言うと「さまざまな色があり見栄えが良い」という意味です。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・その一瞬の接触と同時に、電光のように、多彩の火が宝石の上を走った。
(出典:E・E・スミス『レンズマン・シリーズ(全7巻) 1 銀河パトロール隊』)
・人間の肌の色が、そこらの自然の中にある風景の色ほど多彩ですか?
(出典:足立倫行『妖怪と歩く ドキュメント・水木しげる』)
・そして多彩な羽毛に覆はれた大きな肉塊が床板の上に絵となつてゐた。
(出典:坂口安吾『麓』)
・手には先端に多彩な旗をつけた長い槍を持っている。
(出典:エディングス『ベルガリアード物語2 蛇神の女王』)
類語
・カラフル
意味:色彩に富んださま。(出典:デジタル大辞泉)
・派手(はで)
意味:姿・形・色彩などが華やかで人目をひくこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・色とりどり(いろとりどり)
意味:種類がいろいろであること。(出典:デジタル大辞泉)
・七彩(しちさい)
意味:7色。また、美しいいろどり。(出典:デジタル大辞泉)
多彩の意味②「変化や種類が多くにぎやかなこと。また、そのさま。」
「多彩」の二つ目の意味は「変化や種類が多くにぎやかなこと。また、そのさま。」です。
わかりやすく言うと「さまざまな種類があること」という意味です。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・商売で行く旅より、趣味で行く旅のほうが当然のことながら多彩である。
(出典:阿刀田高『花の図鑑(下)』)
・しかし主流はそうであっても、実際の様式の推移はなお多彩であった。
(出典:野間清六『百済観音と夢殿観音と中宮寺弥勒』)
・日本語でも驚くほど豊かで多彩な言葉をもっている世界もある。
(出典:渡辺淳一『シャトウ ルージュ』)
・それほど多彩な能力を持つ英雄であるのなら、まず正体は掴める筈である。
(出典:奈須きのこ『Fate/stay night セイバー Fate TrueEnd 夢の続き』)
類語
・多種多様(たしゅたよう)
意味:種類が多く、さまざまであること。また、そのようなさま。(出典:デジタル大辞泉)
・種々雑多(しゅしゅざった)
意味:異質のものが多く入り交じっていること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・各様(かくよう)
意味:それぞれに違ったようすであること。さまざま。(出典:デジタル大辞泉)
・諸般(しょはん)
意味:いろいろの事柄。さまざま。種々。(出典:デジタル大辞泉)