変哲
「なんの変哲もない」などのように使う「変哲」という言葉。
「変哲」は、音読みで「へんてつ」と読みます。
「変哲」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「変哲」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
変哲の意味
「変哲」には次の意味があります。
・普通と変わっていること。違っていること。また、そのさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「変哲もない」という慣用句でよく用いられ、取り立てて変わりのない平凡であることを言います。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・蛇の踊りがこうして、何の変哲もなくものの五分も続いてゐたらうか。
(出典:坂口安吾『木枯の酒倉から』)
・なんの変哲もない学校風景だが、なんの変哲もないのは外観だけだった。
(出典:東山彰良『流』)
・この変哲もない数字から、お花さんはいかなる秘密をつかんだのであろうか。
(出典:鮎川哲也『りら荘事件』)
・あとの写真は彼らが両親らしい変哲のない中年男女と写っているもの。
(出典:和田はつ子『虫送り』)
・路線も往時のものとはちがうし、乗ってみても何の変哲も無いらしい。
(出典:阿川弘之『南蛮阿房列車』)
類語
・奇天烈(きてれつ)
意味:非常に風変わりであるさま。(出典:デジタル大辞泉)
・変てこ(へんてこ)
意味:奇妙なさま。変なさま。また、そのようなもの。(出典:デジタル大辞泉)
・エキセントリック
意味:性格などが風変わりなさま。奇矯なさま。(出典:デジタル大辞泉)
・風変り(ふうがわり)
意味:ようすや性質・行動などが普通と違っていること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・奇異(きい)
意味:普通とようすが違っていること。不思議なこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)