壟断
「政治を壟断する」などのように使う「壟断」という言葉。
「壟断」は、音読みで「ろうだん」と読みます。
「壟断」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「壟断」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
壟断の意味
「壟断」には次の意味があります。
・ 利益や権利などを独占することのたとえ。(出典:故事成語を知る辞典)
ある男が高いところから市場を見渡して、商売をするのに良い場所を見つけて利益を独占した。という故事からきたと言われている言葉です。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・あの男が、藩政を壟断せんと策動することは、目に見えているからな。
(出典:西村京太郎『無明剣、走る』)
・政治を私し、壟断しようというわけではない。
(出典:城山三郎『鼠 ─鈴木商店焼打ち事件─』)
・正義を基礎とする唯一のものたる民主国においても、時として一部が権力を壟断することがある。
(出典:ユゴー・ヴィクトル『レ・ミゼラブル』)
・この作戦に関して、自衛隊を軍神一家が完全に壟断した。
(出典:森村誠一『黒い墜落機(ファントム)』)
・その原因は治憲を補佐する竹俣美作の権力壟断にあると当綱を非難する。
(出典:藤沢周平『漆(うるし)の実のみのる国(上)』)
類語
・独占(どくせん)
意味:他人を排してひとりで占有すること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・専有(せんゆう)
意味:ひとりだけで所有すること。(出典:デジタル大辞泉)
・独り占め(ひとりじめ)
意味:自分または自分たちだけのものにすること。(出典:デジタル大辞泉)
・丸取り(まるどり)
意味:残さずにすっかり取ること。(出典:デジタル大辞泉)
・専売(せんばい)
意味:他の自由競争をさしとめ、特定者だけがその利益を独占すること。(出典:精選版 日本国語大辞典)