塑像
「塑像を創る」などのように使う「塑像」という言葉。
「塑像」は、音読みで「そぞう」と読みます。
「塑像」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「塑像」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
塑像の意味
「塑像」には次の意味があります。
・粘土で制作した像。はじめ心木(しんぎ)にわらや縄を巻きつけ、わらを混ぜた粗い土をつけ、さらに表面を細かい土で仕上げ彩色する。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「塑」には「粘土をこねて形を作る」または「土で作った人形」という意味があります。
「像」は、「人の姿」を意味しているので、「塑像」で「粘土をこねて作った人の姿」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・彼の周囲には、傷いた塑像が、台石の上に立っていた。
(出典:レニエ『燃え上る青春』)
・彼女がそうやって塑像のように立っている間に、私はその下のものをも脱がせた。
(出典:福永武彦『海市』)
・彫刻は木彫のような日本風のものと塑像のような西洋風のものとに分ける。
(出典:和田利夫『昭和文芸院瑣末記』)
・わたくしはこの像が塑像であることをつい忘れてしまいそうであった。
(出典:和辻哲郎『古寺巡礼』)
・各時代のすばらしい塑像群の前を、足早やに素通りして来たといった印象である。
(出典:井上靖『私の西域紀行(上)』)
類語
・石像(せきぞう)
意味: 石材を彫刻してつくった像。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・彫刻(ちょうこく)
意味:木、石、土、金属などで物の像を立体的に彫りきざんで作ること。また、その作品。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・トルソー
意味:未完、または特別の制作意図、あるいは破損によって首や手足を欠いた胴体だけの彫像。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・影像(ようぞう)
意味:絵画や彫刻に表した神仏や人の像。(出典:デジタル大辞泉)
・ポートレート
意味:人物の姿、かたちを写しとった絵画や写真。肖像画や肖像写真の類。(出典:精選版 日本国語大辞典)