土塀
「土塀の向こう」などのように使う「土塀」という言葉。
「土塀」は、音読みで「どべい」と読みます。
「土塀」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「土塀」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
土塀の意味
「土塀」には次の意味があります。
・土で作った塀。(出典:精選版 日本国語大辞典)
漢字の通り「土の塀」のことです。
古くは「どへい」と言いましたが、現在では「どべい」と言います。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・あの白い土塀の向こうには二十年前の時代が広がっているのではないか?
(出典:高橋克彦『幻少女』)
・ふと顔を上げると、土塀の前で鹿が二匹、じっとこちらを見つめていた。
(出典:万城目学『鹿男あをによし』)
・二人は土塀の影から再び現われた安井を待ち合わして、町の方へ歩いた。
(出典:夏目漱石『門』)
・お別れに、楽しかったこの土塀のまわりをひと目見に来たのだそうです。
(出典:久生十蘭『キャラコさん』)
・獄屋も余程楽な獄屋といったところが土塀に板の間の外には何にもない。
(出典:河口慧海『チベット旅行記』)
類語
・板塀(いたべい)
意味:板で作った塀。(出典:デジタル大辞泉)
・垣根(かきね)
意味:敷地を限るために設ける囲いや仕切り。(出典:デジタル大辞泉)
・柵(さく)
意味:丸太などを間隔を置いて立て、それに横木を渡してつくった囲い。(出典:デジタル大辞泉)
・練塀(ねりべい)
意味:練った泥土と瓦を交互に積み重ねて築き、上に瓦を葺(ふ)いた塀。(出典:デジタル大辞泉)
・土塁(どるい)
意味:土で築いたとりで。(出典:精選版 日本国語大辞典)