固定観念
「固定観念にとらわれる」などのように使う「固定観念」という言葉。
「固定観念」は、音読みで「こていかんねん」と読みます。
「固定観念」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「固定観念」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
固定観念の意味
「固定観念」には次の意味があります。
・いつも頭から離れないで、その人の思考を拘束するような考え。固着観念。(出典:デジタル大辞泉)
分かりやすくいうと「凝り固まった考え」のことです。
「固定観念」は、文字通り固定化されている考えであり、変革することが非常に困難です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・この固定観念が、他の出来事に対して、彼女をまるで無関心にしていた。
(出典:ケッセル/堀口大學訳『昼顔』)
・僕のことをろくに知りもしないくせに、固定観念で語るのはやめてくれよ。
(出典:喬林知『今日からマ王 第04巻 「明日はマのつく風が吹く!」』)
・固定観念にとらわれているため、オジサンたちはみんな同じことをやる。
(出典:阿部牧郎『オフィスラブ――甘い誘惑』)
・いつごろからそういうことになったのか、倫理学者の固定観念である。
(出典:船木亨『メルロ=ポンティ入門』)
・それで、足がなければ動けないという固定観念から解放されるはずですね。
(出典:湯川秀樹『この地球に生れあわせて』)
類語
・固着観念(こちゃくかんねん)
意味:固定観念(出典:デジタル大辞泉)
・思い込み(おもいこみ)
意味:深く信じこむこと。また、固く心に決めること。(出典:デジタル大辞泉)
・既成概念(きせいがいねん)
意味:広く社会で認められ、通用している概念。(出典:大辞林 第三版)
・先入観(せんにゅうかん)
意味:前もっていだいている固定的な観念。それによって自由な思考が妨げられる場合にいう。先入見。先入主。(出典:デジタル大辞泉)
・偏見(へんけん)
意味:たよった見方・考え方。ある集団や個人に対して、客観的な根拠なしにいだかれる非好意的な先入観や判断。(出典:デジタル大辞泉)