嘆願
「嘆願書を提出する」などのように使う「嘆願」という言葉。
「嘆願」は、音読みで「たんがん」と読みます。
「嘆願」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「嘆願」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
嘆願の意味
「嘆願」には次の意味があります。
・事情を詳しく述べて熱心に頼むこと。懇願。(出典:デジタル大辞泉)
「嘆願」とはつまり、「思いを細かく主張してひたすらにお願いすること。」という意味です。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・やがて、気をとり直してくれたまえ、と嘆願している声が聞こえてきた。
(出典:シャーロット・ブロンテ/大井浩二訳『ジェイン・エア(下)』)
・また嘆願のための切腹にそれだけの人気のないのは当然のことだった。
(出典:大佛次郎『赤穂浪士(上)』)
・このような屈辱的な嘆願に身を落としていることを不快に思ったのである。
(出典:ルブラン/大友徳明訳『オルヌカン城の謎』)
・一見して、頼むから何か服を着てくれいッと嘆願したくなる醜さであった。
(出典:原田宗典『東京困惑日記』)
・私は敵にも味方にも、いまだかつて嘆願ということをしたことがありません。
(出典:シェイクスピア/大山俊一訳『リチャード3世』)
類語
・熱願(ねつがん)
意味:熱心に願うこと。熱烈な願い。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・哀願(あいがん)
意味:事情を述べ、人の同情心に訴えて願うこと。哀れっぽく頼むこと。哀求。嘆願。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・陳情(ちんじょう)
意味:目上の人に、実情や心情を述べること。特に、中央や地方の公的機関、または政治家などに、実情を訴えて、善処してくれるよう要請すること。また、その行為。(出典:デジタル大辞泉)
・泣付く(なきつく)
意味:泣かんばかりに頼み込む。哀願する。(出典:デジタル大辞泉)
・誓願(せいがん)
意味:神や仏に誓いを立て、物事が成就するように願うこと。(出典:デジタル大辞泉)