吹聴
「自慢話を吹聴する」などのように使う「吹聴」という言葉。
「吹聴」は、訓音読みで「ふいちょう」と読みます。
「吹聴」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「吹聴」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
吹聴の意味
「吹聴」には次の意味があります。
・多くの人に言い広めること。言いふらすこと。(出典:大辞林 第三版)
「吹聴」は「大げさに言う」や「事実とは異なることを言う」というニュアンスを含むことがあり、悪い意味で使う言葉です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・他人の不幸を嬉しそうに吹聴して歩く奴が世の中には多いのだ。
(出典:小林信彦『夢の砦』)
・本当に素晴らしいものは殊更に自ら吹聴しなくても、誰もが認めてくれる。
(出典:榊一郎『神曲奏界ポリフォニカ 03 スパーティング・クリムゾン』)
・自分の自転車が百二十万円だということを吹聴したいだけ?
(出典:東川篤哉『謎解きはディナーのあとで3』)
・ある画家が本人を見ずに肖像画がかけると吹聴して、たちまち金持になった。
(出典:カザノヴァ/田辺貞之助訳『カザノヴァ回想録 第二巻』)
・しかし残念なのはそれを兄に吹聴できないことだった。
(出典:柏原兵三『徳山道助の帰郷』)
類語
・流布(るふ)
意味:世に広まること。広く世間に行き渡ること。(出典:デジタル大辞泉)
・喧伝(けんでん)
意味:世間に言いはやし伝えること。盛んに言いふらすこと。(出典:デジタル大辞泉)
・鳴り物入り(なりものいり)
意味:おおげさに宣伝すること。(出典:デジタル大辞泉)
・風聞(ふうぶん)
意味:さまざまに取りざたすること。(出典:デジタル大辞泉)
・触れ回る(ふれまわる)
意味:方々へ言い触らして歩く。(出典:デジタル大辞泉)