反芻
「先生の言葉を反芻する」などのように使う「反芻」という言葉。
「反芻」は、音読みで「はんすう」と読みます。
「反芻」とはどのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「反芻」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
反芻の意味
「反芻」には次の意味があります。
・繰り返し考え、よく味わうこと。(出典:デジタル大辞泉(小学館))
「反芻」をわかりやすく言うと「出来事などをよく思い返すこと」という意味です。
また、ウシなどの哺乳類が一度飲み込んだ食物を口に戻し、再度飲み込むことも意味します。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・会社に向かう電車の中で桂介はもう一度昨夜のことを反芻してみた。
(出典:阿刀田高『待っている男』)
・沙耶の言葉の意味するところを、僕は何度も頭の中で反芻し、確かめた。
(出典:虚淵玄『沙耶の唄』)
・交番までの短い道を歩きながら、富士見はぼんやり記憶を反芻していた。
(出典:諸口正巳『不死身のフジミさん 殺神鬼勧請』)
・そうしながら、俺は昨夜の記憶を心の中ではじめから反芻してみた。
(出典:川又千秋『狂走団』)
・そう確認するとき、浜田は意識下で、アメリカでの体験を反芻していた。
(出典:富田倫生『パソコン創世記』)
類語
・思い返す(おもいかえす)
意味:過ぎ去ったことを思い出す。改めて考える。(出典:デジタル大辞泉(小学館))
・沈思(ちんし)
意味:深く考え込むこと。いろいろと思案すること。(出典:デジタル大辞泉(小学館))
・沈潜(ちんせん)
意味:心を落ち着けて深く考えること。また、深く没入すること。(出典:デジタル大辞泉(小学館))
・思弁(しべん)
意味:経験に頼らず、純粋な論理的思考だけで、物事を認識しようとすること。(出典:デジタル大辞泉(小学館))
・脳漿を絞る(のうしょうをしぼる)
意味:ある限りの知恵を働かせる。脳みそを絞る。(出典:デジタル大辞泉(小学館))