厳密
「厳密に言うと、」などのように使う「厳密」という言葉。
「厳密」は、音読みで「げんみつ」と読みます。
「厳密」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「厳密」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
厳密の意味
「厳密」には次の意味があります。
・きびしくすきがないさま。厳重でこまかいさま。また、厳正で公平なさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)
つまり「厳密に言うと、」はもっと厳しくこと細かくで言うと、ということになります。細かいところまでみて隙がないことを指します。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・ご両親にとっては信仰のルールを厳密に守ることが何よりも大事でした。
(出典:村上春樹『1Q84 BOOK3』)
・人間の感情生活の変化の厳密なる報告、正直なる日記でなければならぬ。
(出典:石川啄木『弓町より』)
・噂は社会的なものであるにしても、厳密にいうと、社会のものでもない。
(出典:三木清『人生論ノート』)
・もちろん、犯人が男の場合だと、この年齢の点は厳密には言えないがね。
(出典:松本清張『高台の家』)
・厳密な範囲内に努力を集中することは、芸術にとってはいい規律である。
(出典:ロラン・ロマン『ジャン・クリストフ』)
類語
・細密(さいみつ)
意味:きわめてこまかいこと。こまかくくわしいこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・厳正(げんせい)
意味:きびしく公正を守ること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・綿密(めんみつ)
意味:詳しくて、細かなこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・緻密(ちみつ)
意味:細かいところまで注意が行き届いていて、手落ちのないこと。(出典:デジタル大辞泉)
・厳格(げんかく)
意味: 不正やごまかしや怠慢を少しも許さないというような、きびしい態度や様子。(出典:精選版 日本国語大辞典)