判官贔屓
「判官贔屓の心」などのように使う「判官贔屓」という言葉。
「判官贔屓」は、音読みで「ほうがんびいき」と読みます。
「判官贔屓」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「判官贔屓」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
判官贔屓の意味
「判官贔屓」には次の意味があります。
・悲劇的英雄、判官源義経に同情する気持ち。転じて、弱者・敗者に同情し声援する感情をいう。(出典:デジタル大辞泉)
「判官贔屓」は「はんがんびいき」と読むこともあります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・そんなことも私の判官贔屓を瞬間的に刺激していたのに違いありません。
(出典:安部譲二『塀の中の懲りない面々 2』)
・浅草育ちの母は、判官贔屓を絵に書いたような江戸っ子です。
(出典:富田倫生『本の未来』)
・私たちが、海外で日の丸や鶴のマークを見た時と同じような奇妙な気持ちを抱かずに全日空に乗れるのは、一私企業に対する判官贔屓ばかりからでもない気がします。
(出典:田中康夫『ファディッシュ考現学』)
・すなわち判官贔屓となってくる。
(出典:山口瞳『草野球必勝法』)
・テレビに映る試合は俺とはまったく縁もゆかりも行ったこともない同県同士の闘いだが、判官贔屓的精神により7対0で負けているほうをなんとなく応援していると、何故だか解らないがそろそろハルヒが騒ぎ出すような気が、これもなんとなくした。
(出典:谷川流『5 涼宮ハルヒの棒 走』)
類語
・贔屓(ひいき)
意味:《「ひき(贔屓)」の音変化》気に入った人を特に引き立てること。後援すること。また、引き立てる人。(出典:デジタル大辞泉)
・依怙贔屓(えこひいき)
意味:自分の気に入りの者や関係のある者だけの肩をもつこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・愛顧(あいこ)
意味:商人や芸人、あるいは目下の者をひいきにし、ひき立てること。かわいがってよくめんどうをみること。多くひいきされる側から言う。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・身贔屓(みびいき)
意味:自分に関係のある人を特別にひいきすること。(出典:デジタル大辞泉)
・偏愛(へんあい)
意味:かたよって愛すること。特定の人や物事を特別に愛すること。また、その愛。(出典:精選版 日本国語大辞典)