冥土
「冥土へ行く」などのように使う「冥土」という言葉。
「冥土」は、音読みで「めいど」と読みます。
「冥土」とは、どのような意味の言葉でしょうか？
この記事では「冥土」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
冥土の意味
「冥土」には次の意味があります。
・仏語。死者の霊魂の行く世界。あの世。地獄・餓鬼・畜生の三悪道をいう。冥界。黄泉。よみじ。（出典：デジタル大辞泉）
つまり、「冥土」は「死んだ者の魂がさまよって行く世界」を意味する仏教用語です。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・話に聞く、冥土の朝景色は、こんなふうでもあろうかと思うばかりだった。
（出典：久生十蘭『奥の海』）
・死ぬことはたやすきことなれど、このまま死んでは冥土で皆の者に話ができぬ。
（出典：茶屋二郎『遠く永い夢(上)-本能寺 信長謀殺の真実』）
・不信心な男が死んで冥土へ行ったところ、最も重い罪を言い渡された。
（出典：駒田信二『中国笑話集』）
・自分としても冥土への土産話ができたと思って喜んでいる。
（出典：柏原兵三『徳山道助の帰郷』）
・本当に、境内には冥土への入り口と言われる井戸があると書いてあって驚いた。
（出典：万城目学『ホルモー六景』）
類語
・彼の世（あのよ）
意味：死んでから行くという世界。冥途。来世。（出典：デジタル大辞泉）
・冥界（めいかい）
意味：死後の世界。あの世。冥土。冥境。みょうかい。（出典：デジタル大辞泉）
・冥境（めいきょう）
意味：よみじ。冥土。冥界。（出典：精選版 日本国語大辞典）
・冥府（めいふ）
意味：死後の世界。冥土。特に、地獄。閻魔の庁。（出典：デジタル大辞泉）
・閻魔の庁（えんまのちょう）
意味：閻魔王がいる庁舎。ここで死者の生前の罪を裁くという。（出典：デジタル大辞泉）
