傾倒
「坂本竜馬に傾倒する」などのように使う「傾倒」という言葉。
「傾倒」は、音読みで「けいとう」と読みます。
「傾倒」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「傾倒」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
傾倒の意味
「傾倒」には次の意味があります。
・ある物事に深く心を引かれ、夢中になること。また、ある人を心から尊敬し、慕うこと。(出典:デジタル大辞泉)
「傾倒」をわかりやすく言うと「ある人や物事に夢中になること」という意味です。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・パリの友人たちと彼らが傾倒している美女との関係を、話してやった。
(出典:モーム/北川悌二訳『人間の絆(下)』)
・火葬を急いだのも、叔母が傾倒している宗教の教えによるものだろう。
(出典:雀野日名子『トンコ』)
・彼女が夫に大きく傾倒してゆく心配など、最初からしなかったろう。
(出典:桜木紫乃『ホテルローヤル』)
・その証明は、かれのイスラムヘの傾倒からでも十分に与えられるでしょう。
(出典:竹内好『近代の超克』)
・手のひらと眼玉がそれらの本に吸いつくという感じで、全心を傾倒した。
(出典:宮本百合子『祖父の書斎』)
類語
・尊敬(そんけい)
意味:他人の人格、思想、行為などをすぐれたものとして尊び敬うこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・崇拝(すうはい)
意味:あこがれの気持で、ある人を心から敬うこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・憧憬(どうけい)
意味:あこがれること。(出典:デジタル大辞泉)
・賛美(さんび)
意味:ほめたたえること。(出典:デジタル大辞泉)
・心酔(しんすい)
意味:ある物事に心を奪われ、夢中になること。また、ある人を心から慕い、尊敬すること。(出典:デジタル大辞泉)