偏頗
「偏頗な考え方だ」などのように使う「偏頗」という言葉。
「偏頗」は、音読みで「へんぱ」と読みます。
「偏頗」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「偏頗」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
偏頗の意味
「偏頗」には次の意味があります。
・ かたよって不公平なこと。えこひいきすること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「偏頗」はわかりやすく言うと、「不公平」という意味です。
「へんば」と読むこともあります。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・それにしても酒場で働くホステスの知識は偏頗だと思わないわけにはいかない。
(出典:山口瞳『人殺し(上)』)
・関心興味の範囲が狭小だということは、同時に関心興味の偏頗であることをも意味する。
(出典:戸坂潤『思想と風俗』)
・偏頗な教育でなくて、公平に教育できて、子供にはよろしいでしょう。
(出典:田辺聖子『イブのおくれ毛 I』)
・国民論派は内部に向かいてこの偏頗および分裂を匡済せんと欲す。
(出典:陸羯南『近時政論考』)
・こんな偏頗な扱いをされても腹がたたないのは、たぶんシゴイさんの徳によることなんだろう。
(出典:久生十蘭『だいこん』)
類語
・不公平(ふこうへい)
意味:公平でないこと。片寄りがあること。(出典:デジタル大辞泉)
・偏向(へんこう)
意味:考え方がかたよっていること。(出典:デジタル大辞泉)
・アンフェア
意味:不公平なさま。(出典:デジタル大辞泉)
・バイアス
意味:物事の傾向の偏り。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・贔屓目(ひいきめ)
意味:ひいきをした見方。(出典:デジタル大辞泉)