依然
「依然として」などのように使う「依然」という言葉。
「依然」は、音読みで「いぜん」と読みます。
「依然」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「依然」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
依然の意味
「依然」には次の意味があります。
・ 前と変わらないさま。もとのとおりであるさま。 (出典:大辞林 第三版)
「依然」をわかりやすく言えば「ある物事の状態が長い間変わらずに同じである様子」という意味になります。
「依然」は「依然として」または「依然○○」と副詞的に使うことが多いです。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・私が雇い主のところへ行きますと、依然何もない部屋に彼がいました。
(出典:ドイル/鈴木幸夫訳『コナン・ドイル ホームズの回想(1)』)
・こうして二十一年の月日がたったが、書物の解読は依然すすまなかった。
(出典:桐生操『黒魔術白魔術』)
・しかし、依然元気がなさそうで、美千子の言葉に安心した様子はなかった。
(出典:結城昌治『振られた刑事』)
・自我を持った彼らは旧態依然とした王府を徹底的に改革するでしょう。
(出典:池上永一『テンペスト1 若夏の巻』)
・ルイスの主演映画は依然製作されているが、私はその将来には悲観的である。
(出典:小林信彦『世界の喜劇人』)
類語
・今猶(いまなお)
意味:過去の状態が現在も続いているさま。(出典:大辞林 第三版)
・尚且つ(なおかつ)
意味:それでもまだ。(出典:デジタル大辞泉)
・相変わらず(あいかわらず)
意味:今までと変わったようすが見られないさま。(出典:デジタル大辞泉)
・未だ(いまだ)
意味:以前のままであるさま。(出典:デジタル大辞泉)
・矢張り(やはり)
意味:以前と、また他と比べて違いがないさま。(出典:デジタル大辞泉)