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余波とは?意味、類語、使い方・例文をわかりやすく解説

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余波

「地震の余波」などのように使う「余波」という言葉。

「余波」は、音読みで「よは」と読みます。

「余波」とは、どのような意味の言葉でしょうか?

この記事では「余波」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。

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余波の意味

「余波」には次の三つの意味があります。

1 風が吹いたり船が通ったりしてひとしきり波立ったあとに残った波。また、主な流れの外の流れ。なごり。
2 ある事が過ぎ去ってしまったあとに残る気持。また、別れを惜しむ気持。なごり。
3 ある事柄が終わったあとも、なおおよぼす影響。現代ではおもに良くないことについていう。余勢。とばしり。なごり。(出典:精選版 日本国語大辞典)

それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。

余波の意味①「風が吹いたり船が通ったりしてひとしきり波立ったあとに残った波。また、主な流れの外の流れ。なごり。」

「余波」の一つ目の意味は「風が吹いたり船が通ったりしてひとしきり波立ったあとに残った波。また、主な流れの外の流れ。なごり。」です。

物理的な影響を指します。

具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。

使い方・例文

・その途中、余波は東京にまで及んで、多少の風雨を見るということであった。
(出典:豊島与志雄『掠奪せられたる男』)

・問題は、反動が大きすぎて、近くにいると余波だけで死ねるということ。
(出典:同人『魔法使いの夜~Witch on the Holy Night~』)

・だが、この二つの術の衝突の余波は、間違いなく悟空をも巻き込むだろう。
(出典:秋田禎信『ひとつ火の粉の雪の中』)

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類語

・波紋(はもん)
意味:水面に物の落ちたときなどに、いく重にも輪を描いて広がる波の模様。(出典:デジタル大辞泉)

・煽り(あおり)
意味:あおること。また、強い風にあおられて起こる動揺や衝撃。(出典:デジタル大辞泉)

・名残(なごり)
意味:風が吹き海が荒れたあと、風がおさまっても、その後しばらく波が立っていること。また、その波。なごりなみ。なごろ。(出典:精選版 日本国語大辞典)

余波の意味②「ある事が過ぎ去ってしまったあとに残る気持。また、別れを惜しむ気持。なごり。」

「余波」の二つ目の意味は「ある事が過ぎ去ってしまったあとに残る気持。また、別れを惜しむ気持。なごり。」です。

①が物理的な影響であるのに対して、こちらは精神的な影響を指します。

具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。

使い方・例文

・祭りの余波の上で、少年たちの馬鹿騒ぎを彼らも楽しんでいるのである。
(出典:森村誠一『花刑』)

・息を荒げて笑いの余波を収めながら、ガブリエルは何度か瞬きを繰り返した。
(出典:九里史生『SAO Web 0407 第八章02』)

・私に送るにこやかな眼付は、子供の笑顔に促された余波であった。
(出典:豊島与志雄『理想の女』)

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類語

・名残(なごり)
意味:人と別れるときに思い切れない気持ちが残ること。また、その気持ち。(出典:デジタル大辞泉)

惜別(せきべつ)
意味:別れを惜しむこと。(出典:デジタル大辞泉)

心残り(こころのこり)
意味:あとに思いが残ってすっきり思い切れないこと。また、そのさま。未練。(出典:デジタル大辞泉)

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余波の意味③「ある事柄が終わったあとも、なおおよぼす影響。現代ではおもに良くないことについていう。余勢。とばしり。なごり。」

「余波」の三つ目の意味は「ある事柄が終わったあとも、なおおよぼす影響。現代ではおもに良くないことについていう。余勢。とばしり。なごり。」です。

事件や事故、災害や戦争などよくないことが起き、その影響が波及することを指します。

具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。

使い方・例文

・五月の市街戦は、ぬぐい去ることのできない余波を後に残していたのだ。
(出典:オーウェル/高畠文夫訳『カタロニア讃歌』)

・これで警察対軍隊の騒ぎは片づいたのだが、そのまた余波が生じた。
(出典:山田風太郎『警視庁草紙(上)』)

・宮廷に変動が起こって、その余波がこの家族の中までおよんできた。
(出典:ルソー/桑原武夫訳『告白(上)』)

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類語

・余勢(よせい)
意味:何かをしとげたあとに残っているはずみのついた勢い。(出典:デジタル大辞泉)

・とばしり
意味:無関係のものにまで影響が及ぶこと。わざわいが傍のものにまで及ぶこと。まきぞえ。そばづえ。とばちり。とばっちり。(出典:精選版 日本国語大辞典)

・名残(なごり)
意味:ある事柄が過ぎ去ったあとに、なおその気配や影響が残っていること。また、その気配や影響。余波(よは)。(出典:デジタル大辞泉)

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