不逞
「不逞な輩」などのように使う「不逞」という言葉。
「不逞」は、音読みで「ふてい」と読みます。
「不逞」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「不逞」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
不逞の意味
「不逞」には次の意味があります。
・かって気ままに振る舞うこと。あからさまに不満を表すこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
「不逞」をわかりやすく言うと「不平を表に出して自分勝手に振る舞うこと」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・不逞な、人を人とも思わない男が、まるで迷子のような表情かおをしていた。
(出典:山田正紀『氷河民族(流氷民族)』)
・また、多鶴子の映画を見てひそかに不逞な想像をしていた者もいるだろう。
(出典:織田作之助『青春の逆説』)
・不逞な、人を人とも思わないこの男が、まるで子供みたいな泣き方だった。
(出典:山田正紀『宝石泥棒』)
・万一にも不逞の浪士たちが、奪取を図るようなことがあっては一大事だ。
(出典:南條範夫『山岡鉄舟(二)』)
・どちらもひどく目付きの悪い、いかにも不逞の輩という顔をしておった。
(出典:浅田次郎『壬生義士伝 上』)
類語
・無頼(ぶらい)
意味:正業に就かず、無法な行いをすること。また、そのさまや、そのような人。(出典:デジタル大辞泉)
・無礼(ぶれい)
意味:礼儀にはずれること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・失礼(しつれい)
意味:他人に接する際の心得をわきまえていないこと。礼儀に欠けること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・不躾(ぶしつけ)
意味:礼を欠くこと。無作法なこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・不謹慎(ふきんしん)
意味:つつしみのないこと。また、そのさま。ふまじめ。(出典:デジタル大辞泉)