不実
「不実な対応」などのように使う「不実」という言葉。
「不実」は、音読みで「ふじつ」と読みます。
「不実」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「不実」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
不実の意味
「不実」には次の意味があります。
・誠実でないこと。誠意や情味に欠けていること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
「不実」には他にも「事実でないこと。いいかげんなこと。偽り。(出典:デジタル大辞泉)」という意味があります。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・彼は妻に対し毛ほども不実な気持は持っていないということを繰り返した。
(出典:志賀直哉『城の崎にて・小僧の神様』)
・不実であることに満足できるなら自分の物になったかもしれないのですがね。
(出典:The Creative CAT『犬酸漿』)
・不実な夫というのは、自然と妻にさまざまな知恵を授けてくれるものだ。
(出典:林真理子『ロストワールド』)
・その不実な感覚が何なのかわからないまま、ただリディアは怖れている。
(出典:谷瑞恵『伯爵と妖精 第2巻 あまい罠には気をつけて』)
・しかも、その効果は彼の不実な淫欲を強めてくれなくてはならなかった。
(出典:サド/大場正史訳『ソドムの百二十日』)
類語
・不誠実(ふせいじつ)
意味:誠実でないこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・不真面目(ふまじめ)
意味:まじめでないこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・不信(ふしん)
意味:信じないこと。信用しないこと。また、そういう気持をいだくことやそのさま。不信任。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・中途半端(ちゅうとはんぱ)
意味:物事の完成にまで達しないこと。また、どっちつかずで徹底しないさま。ちゅうとなか。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・無気力(むきりょく)
意味:ことをなしとげようとする意欲のないこと。活力・元気のないこと。いくじのないこと。また、そのさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)