ピロティ
「ピロティ構造」などのように使う「ピロティ」という言葉。
フランス語では「pilotis」と表記します。
「ピロティ」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「ピロティ」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
ピロティの意味
「ピロティ」には次の意味があります。
・建物の一階を柱だけ残し、吹き放しとする建築様式。また、その空間。(出典:デジタル大辞泉)
本来は「基礎杭」という意味ですが、自由に通り抜けできる一階部分の空間を指します。
近代建築の用語です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・ピロティの向こう側の事務所から真っ直ぐにこちらへ近づいてきたのだ。
(出典:森博嗣『スカイ・クロラ』)
・四層の一番下は崖にはり出した山荘を支える太いコンクリート柱によるピロティ。
(出典:佐々淳行『連合赤軍「あさま山荘」事件』)
・この玄関ガラスも、ピロティも、病院全体もふくめて、はじめてみたような気がする。
(出典:下田治美『愛を乞うひと』)
・ホールの屋根と居住棟の軒がひとつにつながってピロティをつくり、そこをやってくる人影がいくつも見えた。
(出典:矢作俊彦『東京カウボーイ』)
・東高の第二体育館は、二階建てになっている。二階は普通の板張りだが、一階部分は半分がピロティ、半分が格技場となっているのだ。
(出典:高畑京一郎『タイム・リープ 下』)
類語
・中庭(なかにわ)
意味:建物と建物の間につくった庭。周囲に建物のある庭。(出典:デジタル大辞泉)
・エントランスホール
意味:玄関ホール。玄関口にある広間。(出典:デジタル大辞泉)
・ポーチ
意味:洋風建築で、玄関の外側に張り出した屋根つきの吹き抜き部分(出典:デジタル大辞泉)
・坪庭(つぼにわ)
意味:邸内の、建物に囲まれたような部分の庭園。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・近代建築(きんだいけんちく)
意味:1890年代から1960年ごろまで行われたモダニズムの建築。過去の様式との絶縁と新奇性の追求を特色とし、1920年代からは特に機能主義・合理主義・経済主義を強調した。(出典:デジタル大辞泉)