デッサン
「人物デッサン」などのように使う「デッサン」という言葉。
フランス語では「dessin」と表記します。
「デッサン」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「デッサン」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
デッサンの意味
「デッサン」には次の意味があります。
・素描。下絵。(出典:デジタル大辞泉)
わかりやすく言えば「絵画などの着想の大体をかき表す下絵」のことです。
物体の形体、明暗などを鉛筆や炭などを用いて平面に描画する美術の制作技法、過程、あるいは作品を指します。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・このデッサンは、以前にも描いたことがあるのだが、彼はそれに不満だった。
(出典:トルストイ/木村浩訳『アンナ・カレーニナ』)
・そこで私は少しばかりの材料でごく荒いデッサンをかいたにとどまった。
(出典:福永武彦『第五随筆集 書物の心』)
・あるとき、福地の下宿部屋でデッサン会をやっていたときのことである。
(出典:東海林さだお『ショージ君の青春記』)
・ロダンは一つの像をつくりあげるのに数百枚のデッサンを画いたという。
(出典:リルケ/星野慎一訳『マルテの手記』)
・実を言ふと今まで私にはデッサンといふものがよく呑み込めてゐなかつたのだ。
(出典:神西清『恢復期』)
類語
・下書き(したがき)
意味:清書の前にあらかじめ書き記したもの。下書き。案文。草案。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・画稿(がこう)
意味:絵の下がき。また、印刷するための絵の原稿。(出典:デジタル大辞泉)
・スケッチ
意味:写生。写生画。また、鉛筆やコンテなどで短時間に大体の形を描くこと。素描。またその絵。(出典:デジタル大辞泉)
・描写(びょうしゃ)
意味:物の形や状態、心に感じたことなどを、言葉・絵画・音楽などによって写しあらわすこと。(出典:デジタル大辞泉)
・写生(しゃせい)
意味:景色や事物のありさまを見たままに写し取ること。絵のほかに、短歌・俳句・文章についてもいう。スケッチ。(出典:デジタル大辞泉)