イデア
「イデア」などのように使う「イデア」という言葉。
英語では「idea」と表記します。
「イデア」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「イデア」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
イデアの意味
「イデア」には次の意味があります。
・〔見られたもの、知られたもの、姿、形の意〕プラトン哲学の中心概念。個々の事物をそのものたらしめている根拠である真の実在。例えば、個々の人間は人間のイデアにあずかることによって人間であるとされる。中世においては創造者である神のうちにある万物の原型として捉えられ、近世では人間の意識内容としての観念(アイデア)、また理念などの意義をもつに至る。(出典:大辞林 第三版)
古代ギリシャ哲学者であるプラトンが唱えた概念です。
イデアをわかりやすく言えば「想像の世界にのみ存在する理想の真理」という意味です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・イデアを通じた認識は、映像ではなく概念として流れ込んでくる。
(出典:佐島勤『魔法科高校の劣等生 3 九校戦編 <上>』)
・プラトンは、最高の純粋な愛はイデアの世界に対するあこがれだと言った。
(出典:時実新子『言葉をください 新子の川柳エッセイ』)
・美のイデアに目を向けながら美しいものを美しいと語る。
(出典:細川亮一『ハイデガー入門』)
・プラトン自身の哲学の中でさえイデア論的思考が発展し続けているのである。
(出典:プラトン/戸塚七郎訳『饗宴』)
・それなら、イデア的・形式的なものはどこに存し、いかに形成されるのか。
(出典:竹田青嗣『意味とエロス ―欲望論の現象学』)
類語
・アイデア
意味:観念。理念。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・観念(かんねん)
意味:英語ideaやドイツ語Ideeに相当する語で,西洋思想史上の根本概念の一つ。ギリシア語のイデアideaに由来。プラトンにおいては超経験的・超感覚的かつ永遠不変の実在。(出典:百科事典マイペディア)
・理念(りねん)
意味:理性によって得られる最高の概念をさす。事物の永遠の原型としての超感覚的な真実在を意味する。プラトンのイデアideaが語源である。(出典:日本大百科全書)
・理想(りそう)
意味: 物や心の最も十全で最高の形態。ふつう現実的具体的なものの対極ないし究極として、知性ないし感情の最高の形態とされる。(出典:大辞林 第三版)