アンニュイ
「アンニュイな雰囲気」などのように使う「アンニュイ」という言葉。
フランス語では「ennui」と表記します。
「アンニュイ」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「アンニュイ」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
アンニュイの意味
「アンニュイ」には次の意味があります。
・倦怠 (けんたい) 感。退屈。世紀末的風潮から生まれた一種の病的な気分。(出典:ブリタニカ国際大百科事典)
ぼんやりとして物憂い感覚を意味します。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
アンニュイの使い方・例文
・そんな仕種をもし私がしたって決してアンニュイには見えないだろう。
(出典:山本文緒『プラナリア』)
・まああなたの言葉を借りればアンニュイそれ自身のような生活だわね。
(出典:芥川竜之介『文放古』)
・アンニュイにかかると、彼は論理の迷乱を引き起こすものと信じていた。
(出典:夏目漱石『それから』)
・セバスチャンは遠い過去を見つめ、ふうっとアンニュイに溜息ためいきをついた。
(出典:有沢まみず『いぬかみっ!05』)
・おかげで昨夜ゆうべから引き続いていたアンニュイ気分も一気にかき消えた。
(出典:竹宮ゆゆこ『とらドラ! 第06巻』)
類語
・退屈(たいくつ)
意味:することがなくて、時間をもてあますこと。また、そのさま。「散歩をして退屈をまぎらす」「読む本がなくて退屈する」(出典:デジタル大辞泉)
・無為無聊(むいぶりょう)
意味:退屈なこと。心が楽しまないこと。気が晴れないこと。(出典:デジタル大辞泉)
・憂鬱(ゆううつ)
意味:気が晴れないこと。心配事があって心がふさぐこと。また、そのさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・倦怠(けんたい)
意味:物事に飽きて嫌になること。飽き飽きすること。(出典:デジタル大辞泉)
・物憂げ(ものうげ)
意味:〘形動〙 (形容詞「ものうい」の語幹に接尾語「げ」の付いたもの) ものういさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)