さしあたり
「さしあたり不要なものを片付ける」などのように使う「さしあたり」という言葉。
「さしあたり」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「さしあたり」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
さしあたりの意味
「さしあたり」には次の意味があります。
・先のことはともかく、今のところ。今しばらくの間。当面。(出典:デジタル大辞泉)
「さしあたり」を漢字で表記すると「差当たり」になります。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・それよりも、さしあたり気になるのは頼央が最後に言ったことばである。
(出典:筒井康隆『(「七瀬」三部作 3) エディプスの恋人』)
・さしあたり必要な現金を手に入れられるだけの土地を売るだけにしよう。
(出典:パール・バック/大久保康雄訳『大地(2部)』)
・叔父のところへ行けないとすると、さしあたりどこへ行くという的もない。
(出典:徳田秋声『新世帯』)
・土曜日彼はさしあたり必要のない冬服を質屋に持ってゆき、本を売った。
(出典:小林多喜二『雪の夜』)
・さしあたり、そのうちのひとりについて、ヤンは調べなくてはならない。
(出典:田中芳樹『銀河英雄伝説外伝 4』)
類語
・差し向き(さしむき)
意味:さしあたり。今のところ。当面。(出典:デジタル大辞泉)
・当分(とうぶん)
意味:現在のところ。ここしばらく。さしあたり。(出典:デジタル大辞泉)
・当面(とうめん)
意味:さし迫っていること。さしあたり。(出典:デジタル大辞泉)
・暫く(しばらく)
意味:時間的にある程度長く続くさま。当分。(出典:デジタル大辞泉)
・一先ず(ひとまず)
意味:今後のことは別にして、その時点で一応の区切りをつけるさま。とりあえず。さしあたって。(出典:デジタル大辞泉)