おっかない
「おっかない顔」などのように使う「おっかない」という言葉。
「おっかない」は、関東以北で使用されることが多いようです。
「おっかない」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「おっかない」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
おっかないの意味
「おっかない」には次の意味があります。
・強力なもの、害を加えそうなもの、また、危険なことや望ましくない結果が起こりそうなことなどに対して、こわいと感じる。恐ろしい感じである。うかつに手を出せないと感じる。(出典:精選版 日本国語大辞典)
自分の基準で、巨大である、大量であると感じることや、理解が出来ないために不安や恐怖を感じる時などに使う言葉です。
日本の昔話では、恐怖を思わせる場面でよく使用されます。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・こんな商売をやっていますと、色々、おっかないこともありますなあ。
(出典:遠藤周作『ぐうたら好奇学』)
・おっかないとか気持ち悪いとか、そんなふうに思ってたのは本当に最初のうちだけだった。
(出典:秋山瑞人『イリヤの空、UFOの夏 その2』)
・そんなおっかない病気は、神さんでも仏さんでもなおせませんよ。
(出典:三浦綾子『塩狩峠』)
・私は巳年だからというわけではないが、蛇よりも蛾のほうがおっかない。
(出典:向田邦子『無名仮名人名簿』)
・テレビも冷蔵庫も携帯電話も使ってみたら別におっかなくはなかったのだが。
(出典:縞田理理『霧の日にはラノンが視える2』)
類語
・空恐ろしい(そらおそろしい)
意味:将来どうなるかと、言いようのない不安を感じてこわい。(出典:デジタル大辞泉)
・おどろおどろしい
意味:異様だ。気味悪い。恐ろしい。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・胸騒ぎ(むなさわぎ)
意味:心配ごとや悪い予感などのために心が穏やかでないこと。(出典:デジタル大辞泉)
・心細い(こころぼそい)
意味: 頼るものがなく不安である。(出典:デジタル大辞泉)
・気味悪い(きみわるい)
意味:なんとなく不安で、恐ろしい。なんとなく気持ちが悪い。(出典:デジタル大辞泉)