おしゃぶり
「おしゃぶりをくわえる」などのように使う「おしゃぶり」という言葉。
「おしゃぶり」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「おしゃぶり」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
おしゃぶりの意味
「おしゃぶり」には次の意味があります。
・生後3、4か月ぐらいからの乳児に持たせてしゃぶらせる玩具(がんぐ)。「がらがら」を兼ねているものが多い。江戸時代から木製のものがあり、明治以後には亜鈴(あれい)形のものがつくられた。大正時代からセルロイド製、またはゴム製の乳首をつけたものが現れた。欧米では多く用いられているが、わが国では育児衛生上から、また癖になるといわれ、その使用に関して反対されることが多い。しかし、おしゃぶりの癖は、指しゃぶりなどと比較すれば、むしろずっと早くに消失するものである。(出典:日本大百科全書(ニッポニカ))
おしゃぶりを口にすると安心するという乳幼児も少なくはなく、使用する親も多いです。
一方、歯並びが悪くなるといった心配から、使わないようにしているという場合もあり、使用には賛否がわかれるところです。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・むずかる赤ん坊におしゃぶりをくわえさせ、黙らせている母親もいる。
(出典:マッカラーズ/河野一郎訳『心は孤独な狩人』)
・中に着替えの着物とおしめ、おしゃぶりなどが入っている。
(出典:藤沢周平『よろずや平四郎活人剣(下)』)
・パリというのは古臭いものだとびっくりしたのは、空港でオシャブリをくわえている幼児を見たからだ。
(出典:田辺聖子『ヨーロッパ横丁たべあるき』)
・保健婦さんもおしゃぶりのこと、ああだこうだ、上からもの言う口調で言うしさ。
(出典:角田光代『対岸の彼女』)
・鞄をたすきがけにしていたティーは、その左腕に赤ん坊を抱えていた、まだおしゃぶりを銜えた、小さな乳児だ。
(出典:時雨沢恵一『キノの旅 第9巻』)
類語
・がらがら
意味:柄(え)付きの丸い胴に小さな球などを入れ、振ると鳴る育児用玩具(がんぐ)。(出典:日本大百科全書(ニッポニカ))
・指しゃぶり(ゆびしゃぶり)
意味:乳幼児にみられる習癖の一種。生後まもない乳児にも認められるが生後2~3ヵ月頃に多くなり,5~6歳でもみられる(出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典)
・爪噛み(つめかみ)
意味: 爪噛みは、指しゃぶりより年長の子どもから大人にまでみられるくせです。習慣的に噛むために、爪の変形や短縮が起こります。(出典:六訂版 家庭医学大全科「)
・おむつ
意味:おしめともいう。主として乳児の排便が外部に漏れないよう尻(しり)に当てる布や紙をいう。新生児から1~1.5歳ぐらいまで用いる。(出典:日本大百科全書(ニッポニカ))
・抱っこ紐(だっこひも)
意味:乳幼児を抱く際に用いる紐や帯。(出典:デジタル大辞泉)