いみじくも
「いみじくも言ったものだ」などのように使う「いみじくも」という言葉。
「いみじくも」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「いみじくも」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
いみじくもの意味
「いみじくも」には次の意味があります。
・非常にうまく。適切に。(出典:デジタル大辞泉)
言葉などがとても適切で、核心をついたうまい表現であることなどを指します。
古語の「いみじ」から変化した言葉であり、「いみじ」は「並ではない」という意味の言葉です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・ある西洋の哲学者がいみじくも言った言葉を思い出すのだ。
(出典:森瑤子『カサノバのためいき 世にも短い物語』)
・金髪の少女がいみじくも宣言した通りであった。
(出典:鈴木大輔『ご愁傷さまニノ宮くん 8』)
・いみじくも朝の再現のような場面だった。
(出典:伏見つかさ『俺の妹がこんなに可愛いわけがない 第2巻』)
・そこの案内係を墓守とはいみじくも呼んだものである。
(出典:森村誠一『棟居刑事の復讐』)
・秋という字の下に心をつけて、愁と読ませるのは、誰がそうしたのか、いみじくも考えたと思う。
(出典:織田作之助『秋の暈』)
・武蔵は、おかしく思った。柳生家とは、われながら、いみじくも思い付いたものだと自分で感心する。
(出典:吉川英治『宮本武蔵』)
類語
・適切(てきせつ)
意味:状況・目的などにぴったり当てはまること。その場や物事にふさわしいこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・首尾よく(しゅびよく)
意味:都合よく。うまいぐあいに。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・上手(じょうず)
意味:物事のやり方が巧みで、手際のよいこと。また、そのさまやその人。(出典:デジタル大辞泉)
・見事(みごと)
意味:巧みなさま。あざやか。(出典:デジタル大辞泉)
・巧み(たくみ)
意味:物事を手際よく、じょうずに成し遂げるさま。(出典:デジタル大辞泉)