黙認
「不正行為を黙認する」などのように使う「黙認」という言葉。
「黙認」は、音読みで「もくにん」と読みます。
「黙認」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「黙認」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
黙認の意味
「黙認」には次の意味があります。
・暗黙のうちに認め許すこと。過失などをそのまま見逃すこと。(出典:デジタル大辞泉)
わかりやすく言うと「見ているだけで、何もしないで黙っていること」という意味です。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・広瀬は溜息をつく。事態の収拾を望むなら高里の行動を黙認することが正しいのに違いない。
(出典:小野不由美『十二国記 魔性の子』)
・その無礼と無作法とを黙認していることのように見えることであります。
(出典:中里介山『大菩薩峠』)
・主人以外の者によるそのような消費は、黙認された場合にしか生じえない。
(出典:ヴェブレン/高哲夫訳『有閑階級の理論 ―制度の進化に関する経済学的研究』)
・市場開放の鐘までにはまだ間があったが、事前の取引は黙認されている。
(出典:支倉凍砂『狼と香辛料III』)
・これは禁ぜられていることであったが、国府に頼んで黙認してもらった。
(出典:海音寺潮五郎『平将門 下巻』)
類語
・傍観(ぼうかん)
意味:手を出さずに、ただそばで見ていること。(出典:デジタル大辞泉)
・無関心(むかんしん)
意味:気にかけないこと。関心をもたないこと。興味がないこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・無頓着(むとんちゃく)
意味:物事に頓着しないこと。物事をあまり気にかけないこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・見逃す(みのがす)
意味:見ていながら気づかないでそのままにする。(出典:デジタル大辞泉)
・無視(むし)
意味:あるものをないがごとくみなすこと。(出典:デジタル大辞泉)