我田引水
「我田引水の説」などのように使う「我田引水」という言葉。
「我田引水」は、音読みで「がでんいんすい」と読みます。
「我田引水」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「我田引水」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
我田引水の意味
「我田引水」には次の意味があります。
・物事を、自分に都合のいいように言ったりしたりすること。我が田へ水を引く。(出典:デジタル大辞泉)
自己中心的な行動や心情を表すことわざです。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・我田引水の姿勢で読めば、この部分は大変納得のいくものであったから。
(出典:辻井喬『いつもと同じ春』)
・だから私は何も我田引水的に大杉を文学に結びつけようとしているのではない。
(出典:河上徹太郎『日本のアウトサイダー』)
・が、どちらにしろ、自分たち銘々に都合のいい、我田引水式の解釈だ。
(出典:レマルク/蕗沢忠枝訳『西部戦線異状なし』)
・わたしははじめから全部我田引水的な話ばかりしているわけですが、少なくもそういうふうに生かしていくことができるのではないか。
(出典:湯川秀樹『この地球に生れあわせて』)
・大学について言うと、勤め先だから我田引水になりやすい。
(出典:鳥飼否宇『中空』)
類語
・自己中心(じこちゅうしん)
意味:考え、行動の中心に自分自身を置き、他人のことを考えないこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・ミーイズム
意味:自分の幸福や満足を求めるだけで他には関心を払わない考え方。(出典:デジタル大辞泉)
・エゴ
意味:自分本位の考え方や態度。また、そういう考え方の人。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・自分免許(じぶんめんきょ)
意味:他人は認めないのに、自分だけが得意になっていること。(出典:デジタル大辞泉)
・我執(がしゅう)
意味:自分中心の考えにとらわれて、それから離れられないこと。(出典:デジタル大辞泉)