ア・プリオリ
「ア・プリオリな能力」などのように使う「ア・プリオリ」という言葉。
「ア・プリオリ」は、ラテン語で「A priori」と表記します。
「ア・プリオリ」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「ア・プリオリ」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
ア・プリオリの意味
「ア・プリオリ」には次の意味があります。
・経験や事実に先立つ条件のこと。先天的。(出典:日本国語大辞典)
わかりやすく言えば、「生まれる前から備わっていること、もの」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・その空間は単にアプリオリな直観の多様を或る可能的な認識へ与えるに過ぎない。(出典:戸坂潤『物理的空間の成立まで』)
・大人の教えを受けない前、アプリオリの感別力である。(出典:倉田百三『光り合ういのち』)
・このような価値の差異、序列が、アプリオリに決まっていると考えるのは簡単である。(出典:茂木健一郎『思考の補助線』)
・しかしその建造物を歴史の必然としてアプリオリに受け入れ、その中に短い生涯を託すことしか知らされていない人間にとっては、(出典:綱淵謙錠『斬(ざん)』)
・それは神秘的な、分析することも説明することもできない、一種不可思議な霊域としてアプリオリに設定されてゐるのである。(出典:平林初之輔『文学の本質について(一)』)
類語
・先天的(せんてんてき)
意味:生まれつきであるさま。生来そなわっているさま。(出典:日本国語大辞典)
・先験的(せんけんてき)
意味:一切の経験に先だって、認識の可能性を取り扱うことができるすべての原理のあり方のさま。(出典:日本国語大辞典)
・生得的(せいとくてき)
意味:性格などが生まれつきであるさま。(出典:日本国語大辞典)
・生来(せいらい)
意味:生まれたときからの性質や能力。(出典:日本国語大辞典)
・元来(がんらい)
意味:最初からそういう状態・性質であることを表す。(出典:デジタル大辞泉)